議会活動記事

理学療法士の力 活かす場増やして

「からだ」の専門家 早期対処で介護予防

理学療法士は、病気やけが、高齢などによって身体機能が低下した人に、運動や物理療法を用いて回復を支援する医療専門職です。福岡県では2025年3月末時点で全国5番目の7291人の理学療法士が登録され、県民1人あたりの人数も高い水準です。

高齢者や重い疾病を持つ患者ほど、早い段階で適切な対応をすれば、本人の負担も軽減でき公的な財政負担も大きく削減できます。理学療法士ら専門職が地域に根差して活動して予防医学を実践できる環境づくりを進めれば、県民の健康増進と医療費抑制を実現できると考えます。福岡県議会9月定例会一般質問で、理学療法士の力を活かした健康づくり推進政策について取り上げました。

変形性股関節症を患い予防の重要性実感

私は最近、股関節の軟骨がすり減ることで動かしにくくなる疾患「変形性股関節症」を患い、人工関節に置き換える「人工股関節置換術」という手術を受けました。加齢により徐々に進行することの多い疾患で、悪化すると慢性的な痛みとなり、末期には足を引きずる状態になり、日常生活に支障をきたします。

術後は理学療法士からリハビリを受けましたが、個人の身体の構造や回復過程に的確に合わせて進められ、「早い段階で対処していれば、手術をせずに済んだかもしれない」と気づき、予防医学の大切さを痛感しました。

理学療法士に関わる機会づくりを

福岡県は「いきいき健康ふくおか21」として、県民の健康寿命を延ばすため生活習慣病の予防、介護予防などの施策推進を掲げています。この中で、市町村が介護予防事業を効果的に進めるため専門的、技術的な支援、研修、情報提供を行うとしています。

県内市町村では地域包括支援センターの設置や高齢者が集う「通いの場」づくり事業が進められており、このような機会に理学療法士が関わるようにできるのではないかと考えます。

介護予防支援センターで理学療法士が指導

このような考えについて県は、「県内4か所の病院に設置している介護予防支援センターで理学療法士らが、運動機能向上プログラムを効果的に実施できるよう、指導・助言などを行っている。県としては、事例を市町村に周知し、理学療法士等を未活用の市町村に介護予防支援センターの積極的な利用を促す」などと回答しました。

私が罹患した人工股関節置換術は、1件あたりの手術費・入院費が約150万円かかり県内では年間3000件超行われているため、年間約59億2800万円の医療費が発生している計算になります。予防医療を進める対策を進めることは、結果として歳費削減になるため、政策効果が高いと考えます。