議会活動記事

「心のサポーター」制度推進を

メンタルヘルス知識や傾聴スキル持つ相談員

国内の小中高生の自殺者数は2011年以降毎年300人を超え、コロナ禍に入った2020年には499人にまで急増し、2024年の暫定の統計では過去最多の527人となっています。主要7カ国(G7)の中では日本のみが、10~19歳の死因の1位が「自殺」になっています(24年版の自殺対策白書による)。

急増している子どもの心の不調

子どもたちが抱える問題やストレスに対する適切なサポートやカウンセリングが求められている中、厚生労働省は2021年からメンタルヘルスの基本知識や傾聴のスキルなどを習得した「心のサポーター」養成に取り組んでいます。福岡県での取り組みについて2025年2月定例会一般質問で尋ねました。

「心のサポーター」とは

心のサポーターは各地域で周囲の人に対するメンタルヘルス不調等の予防や問題への早期対応のほか、制度の普及啓発などを行います。無料の研修会が実施されており、2024年からの10年間で100万人のサポーターを養成することが目標に掲げられています。

先進県である神奈川県では今年度までに、53回の研修の開催が予定されており、心のサポーターとして認定される養成者の数は3170人になる予定です。研修は約8割を対面形式、約2割をオンライン形式とし、神奈川県全体では5年間で3万3000人の心のサポーターを養成することが目標とされています。

福岡県では県主催の研修会がまだ6回で、2024年末までの心のサポーター認定者は211人です。また、県の研修は主にオンラインでの開催でした。県と市町村、教育機関や企業との連携強化を図るなどして制度の認知度を向上させ、心のサポーター養成を進めていく必要があると考えます。特に子どもたちには学校や家庭以外に安心して相談できる支援者が必要です。

県「多くのサポーターを養成していく」

今後の取り組みについて県に尋ねたところ、「民生・児童委員、保険の外交員、教育関係者らに研修を受講していただきたいと考えている。市町村や包括協定を締結している企業など、様々な団体と連携しながら、多くのサポーターを養成していく」との回答がありました。

数値目標については「県では2034年度までに1000人の心のサポーターを養成することとしていたが、2025年度からは本格実施となるため今後新しい数値目標を定める。研修については、対面の方が話しやすいという意見もあるためより効果的な方法を検討している」とのことでした。

自殺対策「ゲートキーパー」と連携を

「心のサポーター」養成を推進するとともに、これまで厚生労働省が自殺防止対策の取り組みとして進めてきた「ゲートキーパー」と連携させることも非常に重要と考えます。心のサポーターは日常的なメンタルヘルスに関する支援を行う役割、ゲートキーパーは自殺のリスクが高い人々を早期に発見し適切な専門支援へつなげる役割を果たすため、効果的な支援の体制づくりが重要になります。

福岡県は心のサポーター養成事業の全国8モデル都道府県に選ばれています。メンタルヘルスに関係する団体や社会福祉協議会などとも連携強化させていき、子どもも含めメンタルの不調で悩む人が相談しやすく、自殺を防ぐことのできる環境づくりを県には求めました。