議会活動記事

闇バイト対策強化を

「トクリュウ」新たな治安の脅威 に

SNSで募集する闇バイトなど、ゆるやかな結びつきで離合集散しながら犯罪を繰り返す「トクリュウ(匿名・流動型犯罪グループ)」が、新たな社会の脅威となっています。福岡県警察は「組織犯罪捜査課」を100人体制で新設し、治安対策を重点強化しています。

県内のニセ電話詐欺は、認知件数、被害額ともに増加し続けており、2023年の被害は576件、13.3億円にのぼりました。検挙者の中で10代・20代の割合が高く、全体の約6割を占めています。

バイト感覚で犯罪に加担させてしまう

トクリュウは、SNSなどで若者のバイトなどを集め、ニセ電話詐欺などの犯罪に加担させる犯罪組織の新形態です。電話をかけてだます「かけ子」、だまし取ったお金を金融機関のATMから引き出す「出し子」、そのお金を受け取る「受け子」などに役割分担され、犯罪性を十分に認識せずアルバイト感覚で加担してしまう若者が多いといわれています。

オンラインゲームのチャットなどでやり取りするうち、いつの間にか組織から抜けられなくなってしまう例もあるそうです。匿名性が高い通信手段を使用し、組織の中枢にたどり着かないよう実態や本性が巧妙に隠匿されています。

福岡県警に対策強化を要望

福岡県警の対策について尋ねたところ、防犯教室や街頭キャンペーン、SNSやウェブサイトを使い闇バイトの危険性の周知を進めていると回答がありました。しかし、ニセ電話対応ハンドブックなどの経費が約660万円、啓発動画の作成経費が約50万円とのことで、対策費が不足していると考えます。若年層への啓発としては、チラシより動画広告の方が有効です。犯罪加担者を減らすため、県として対策予算を増やし、実際に情報が届くよう効果的な対策を講じる必要があると訴えました。

学校教育での啓発も強化を

また闇バイトは、「中身の分からない封筒を渡す、受け取る」といった犯行の一部分を担っているケースが多く、罪の意識が希薄な状態で犯罪に加担している現状があります。犯罪に巻き込まれないよう、どのような教育を行なっているかを尋ねました。保護者と一緒に学ぶ「規範意識育成学習会」で、ネットでの危険性を取り扱っており、今後は現代的な課題にも対応したものとなるよう、学校へ示す学習内容の具体例等を見直していくとの回答がありました。

「一度詐欺に関わると、逮捕されるまで抜け出せない」とも言われます。詐欺罪は刑罰十年以下の懲役で罰金刑はないため、有罪判決を受ければ懲役刑は免れません。一度逮捕されると反社会集団の一員とみなされるなど社会的な制裁は大きいです。

義務教育での規範意識育成学習の中に、特殊詐欺や闇バイトの危険性を教える具体的なテーマを盛り込み、ネット社会で子どもたちが自分で学び自分の身を守る対策を充実するよう、県には要望しました。