議会活動記事

AEDの使用率向上を

救命対処率4% 使用への意識広がらず

健康だった人が突然不整脈になり命を落とすのが心臓突然死です。心停止の人を救命するAEDの使用が一般にも認められ今年で20年になり、現在全国に67万台のAEDが設置されています。しかし消防庁によると、人がいる前で倒れた心停止者へのAED使用率は約4%に過ぎず、使用に対する意識が広がっていません。福岡県のAED活用の状況について、福岡県議会2024年6月定例会の一般質問で取り上げました。

心臓突然死 1日に約200人

若い世代や健康な人も、運動中などに倒れて死亡するケースは少なくありません。年間約9万1000人(1日に約200人)が心臓突然死で亡くなっています(2023年・消防庁発表による)。

心停止時の救命率は、電気ショックが1分遅れるごとに10%ずつ低下するといわれています。消防庁によると、119番通報から救急車が現場に到着するまでの所要時間は全国平均で約10分です。救急車到着までの処置が、生死を左右します。

福岡県内のAED 約1万2700台

福岡県内では、学校、保育施設、事業所、医療機関などに約1万2700台のAEDが設置されています。県の施設では学校や公園、文化施設など228施設に370台が設置されています(2024年5月・日本救急医療財団による)が、設置されていない施設もあります。

「優先度の高い場所については再検討し、必要に応じ予算化を」と訴え県に質問したところ、「日本救急医療財団が作成したガイドラインに基づき設置し、市町村や県内の民間施設にも周知している。改めてガイドラインを確認させる」という回答がありました。

わかりやすい情報提供を要望

使用方法の周知については、「約5万5000人(2021年)が参加している市民向けの救命講習で使用方法を周知している」との回答がありました。

いざという時に設置場所がわからないとAEDは使えません。さいたま市では、課外活動中に児童が倒れ、校内にAEDがあったにもかかわらず活用されず死亡した事故がありました。この教訓から、緊急時にAEDの設置場所をすぐ把握でき、いつでも取り出せる状態にしておけるよう、さいたま市ではAEDの設置場所を学校の正門前に統一しています。

県には、防災アプリ「ふくおか防災ナビ・まもるくん」など様々な媒体でも設置場所の情報提供をするよう要望しました。

「AEDの使用率に男女差」も課題

また、女性の服を脱がせることへの抵抗感から、AEDの使用率に男女差が生じているとの分析が、京大などの研究グループから報告されています。AEDは電源を入れて2枚のパッドを素肌に貼りますが、服をすべて脱がさなくても、下着をずらして貼ることで対応できます。パッドを貼ったあと、 その上から服などをかけて肌を隠しても、AEDの機能に影響はありません。このようなAEDに関する知識についても、啓発していく必要があると考えます。